



12月13日、第10回「うま味調味料活用
郷土料理コンテスト」2025表彰式が
実施されました。
今年も味の素グループうま味体験館を
会場とし、受賞チームのみなさんと
お祝いしました。
審査員長の中村丁次先生より、
各チームへの表彰状授与の他、
受賞者による熱いプレゼンテーション
が繰り広げられました。
| 上部写真 上列左より: | サステナブル賞チーム「ひとしおLab」の皆様、ニュースタイル賞チーム「でらうみゃあ!」の皆様、うま味活用賞チーム「ミマたん」の皆様、郷土料理アレンジ賞チーム「腸元気家族」の皆様、うま味くん |
|---|---|
| 上部写真 下列左より: | 優勝チーム「栃木すみつかれ部」の皆様、準優勝賞チーム「秋田栄養短期大学 田中ゼミナール」の皆様 |
| 下部写真左 前列: | 農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 食品第3班 係長 小堀真梨子様、日本うま味調味料協会 会長 倉島 薫、農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 食品第3班 課長補佐 春山智紀様 |
| 下部写真右 前列: | 東京聖栄大学 健康栄養学部食品学科 教授 福留 奈美先生、長野県立大学 健康発達学部食健康学科 教授 中澤 弥子先生、女子栄養大学出版部「栄養と料理」 浜岡さおり編集長、(公社)日本栄養士会 代表理事会長 中村丁次先生、料理研究家 渡辺あきこ先生、東北大学大学院文学研究科 心理学研究室 教授・うま味研究会 会長 坂井信之 先生、ほりえさちこ様 |


秋田栄養短期大学
田中ゼミナール



地元の食材にこだわり、自然にレシピに盛り込まれている点が素晴らしく、食材の分量や種類のバランスも上手に取られていました。うま味調味料の使い方に関しても、鶏肉には低核酸系うま味調味料を、植物性の食材には高核酸系のものを使い分けるなど、テクニックが光っています。家族で一緒に作れる調理プロセスを取り入れている点や、調理科学の理論をうまく生かしている点にも感心しました。
ふくれ餅のアレンジも、子どもたちが新しいトッピングを考える上で参考になると思います。これからも、もっといろいろな「いものこ汁」が生まれていくことを楽しみにしています。
でらうみゃあ!
長野県立大学健康発達学部食健康学科 調理学ゼミ



レポートでは、料理の歴史や八丁味噌の特徴についても詳しく書かれていました。茹でうどんを使ってレシピを構成しようとした思い切りも良かったと思います。また、味噌の量を減らしてうま味調味料を活用しながら、全体の味のバランスを見ておいしさを設計しており、さらに栄養面でもPFCバランスが良い料理になっていました。簡便性を高めるために作り方を見直し、うま味を活用して完成したレシピはとても優れていると思いました。
作って食べた経験が、これからの皆さんの経験や研究、生活にきっと役立つと思いますので、ぜひ今後も続けていただきたいと思います。
ミマたん
美作短期大学 栄養学科2年



若い世代や子どもたちにも親しんでもらい、家庭で簡単に作って食べられるようにという思いが込められていました。それが今後もうまく広がっていくことを願っています。
レシピでは、炊飯器で簡単に作れる工夫に加え、もち米を入れることで、よりおいしく感じられる食感の違いも生まれています。また、うま味調味料を減塩だけでなく調和を取るための工夫として活用していることに感銘を受けました。より調和の取れた味わいを目指すという効果があることを初めて知り、非常に良い取り組みだと思いました。
ひとしおLab
いわき市健康づくり推進課



このレシピには、本コンテストの趣旨にぴったりの要素がたくさん含まれていると感じました。
今も昔もずっと地域で愛されている料理ですが、郷土料理の欠点とも言える「塩分が高い」という部分を克服し、さらに一般の家庭でも、魚が少し苦手な方でも調理しやすいレシピに展開されていて、本当に素晴らしいと感じました。調理法でも減塩の取り組みがとても丁寧にされており、また、何度も試作してレシピを完成させた点も良かったと思います。常磐ものへのイメージ向上に貢献したいという思いにも共感しました。応援しています。
腸元気家族
家族



兵庫県の内陸地域にある鍛冶の町・三木にて、明石からの行商人から買った生命力の強いたこを使って鍛冶の残り火で作ったという鍛冶屋鍋には、郷土料理ならでのストーリー性があると感じました。
なすの電子レンジ加熱や、たこと相性のよいオリーブ油の使用など、食材に適した現代的なアレンジを加えている点に感心し、また、たこの生臭み、実山椒の辛み、なすのえぐ味に対して、調理の簡素化並びにマスキングとしてうま味調理料を使用した点は大いに新鮮味と工夫があり、審査会でも高く評価されました。
今後も新感覚の鍛冶屋鍋が広く展開されることを期待しています。

うま味調味料を活用して、郷土料理を減塩でよりおいしく!をテーマに
郷土料理コンテストを開催いたしました。
受賞作品のよりおいしく減塩されたレシピや現代に合わせて作りやすく工夫された調理方法を、
各種メディアや当サイトを通じて発信することで、環境にも体にもやさしく、
かつ作りやすい郷土料理レシピとして伝えて行くことを目指します。
そして、考案された「おいしい減塩のための工夫」が普段の食生活の改善にも活かされるよう、
受賞チームの取組みを発信していきます。

第10回「うま味調味料活用!
郷土料理コンテスト」2025
審査員長総評
(公社)日本栄養士会 代表理事会長
中村丁次先生

受賞された皆さん、おめでとうございます。
皆さんの発表を聞いていて分かったことがあります。それは、郷土料理には、その創設と継続に関わった人々の人生があり、郷土をこよなく愛する思いがあることです。
日本人は、南北に細長く、海と山に囲まれた国土で、耕作地は狭く、地震により大地は幾度もとなく揺れ動き、台風という嵐が毎年訪れて過酷な環境の中で生きています。従って、日々の生活は、自然環境の影響を強く受け、生活のいたるところに、人力を超越した神々が存在し、その力を信じて、自然の恵みをうけながら、農業、林業、漁業を営み、食事を通して命と生活を維持してきたのです。
それぞれの地域で創造されて継続されてきた郷土料理は、日本人の命と生活の源流であり、心のよりどころでもありました。一方、過酷な環境のなかで生きぬいた日本人は、常に食料不足による飢餓と隣り合わせの生活をしていました。一般には食料不足による低栄養状態にありました。 このような中で、地域の人々の命をつなぎ、生活を保障したのが、受け継がれてきた伝統的な郷土料理でした。郷土料理に利用される食材や調理法は、その地域の自然に適合したもので、長い食体験により選択的に継承させたものなので、人々の健康を維持、増進させるために有効でした。自然や社会の変化に適応してきたので強靭性も担保され、現在のような気候変動によるマルチリスク社会を生き抜くためには、優れた食事だと言えます。
今回のコンテストで分かったことは、全ての参加者が、この優れた郷土料理を何とか残したいという情熱を持っていたことでした。このコンテストは主題に減塩を掲げているのですが、郷土料理でこれを実践することは難題なのです。その理由は、最初にお話しした通り、国土が狭く気温の変化が激しい自然環境の中で食料を保存するために塩漬けにしているので、減塩にするとおいしくなくなるからです。そのことをカバーするためにうま味を活用したのです。
「伝統的な郷土料理を発掘し、おいしく減塩をし、現代に合わせて調整していく」このコンテストが持っている主旨を、これからも末永く発展させる必要があります。このうま味を生かした減塩の郷土料理が地域に広がり、郷土料理を軸に地域のコミュニティが活性化され、そして日本が元気になり、皆さんが健康で幸せになることを願って総評にかえさせていただきます。

優勝と準優勝の受賞作品の試食を行いました。
今年も多くのメディアの皆様にご取材いただき、沢山の方に、うま味を生かしたおいしい減塩の郷土料理を味わっていただくことができました。減塩とは思えない味わい深いおいしさに、おどろきの声が上がっていました!!
気になる、伝統レシピに対する減塩率は下記の通りです。


栃木すみつかれ部様
秋田栄養短期大学 田中ゼミナール様
でらうみゃあ!様(長野県立大学健康発達学部食健康学科 調理学ゼミ)
ミマたん様(美作短期大学 栄養学科2年)
ひとしおLab様(いわき市健康づくり推進課)
腸元気家族様(家族)
農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 食品第3班 課長補佐 春山智紀様
農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 食品第3班 係長 小堀真梨子様
料理研究家 ほりえさちこ様
(公社)日本栄養士会 代表理事会長 中村丁次先生
長野県立大学 健康発達学部食健康学科 教授 中澤 弥子先生
東京聖栄大学 健康栄養学部食品学科 教授 福留 奈美先生
東北大学大学院文学研究科 心理学研究室 教授・うま味研究会 会長 坂井信之 先生
女子栄養大学出版部「栄養と料理」 浜岡さおり編集長
㈱NHK出版「きょうの料理ビギナーズ」 櫛田名緒編集長
料理研究家 渡辺あきこ先生
日本うま味調味料協会メンバー
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長野県立大学
健康発達学部
食健康学科 教授
中澤 弥子先生
しもつかれを食べ続けてもらうための皆さんの思いを強く感じました。90%の減塩率を達成するために鮭の切り身での再現や調理時間の大幅な短縮、見た目や味の改善のために人参を増やしたりと、いろいろな工夫が凝らされていました。サラダ感覚で食べやすくなっており、新しい「しもつかれ」の提案でありながら、一方で伝統的なもののおいしさも感じることができ、伝統的な「しもつかれ」も作ってみたいと思えるような工夫がなされていると感じました。伝統的な郷土料理をどうアレンジしていくかということに、たくさんのヒントが含まれているレシピであり、そこにうま味調味料が加わることで、再現が成し遂げられた作品だと思います。