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「うま味」ってなんだろう?
うま味の成分

さまざまな食品に含まれるうま味物質

うま味物質として知られているものにグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などが挙げられます。グルタミン酸はたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の中の一つ。また、イノシン酸、グアニル酸は核酸に分類されます。
これらのうま味物質はさまざまな食品に含まれています。グルタミン酸は昆布や野菜などに、イノシン酸は魚や肉類に、グアニル酸は干しきのこ類に多く含まれています。

うま味を多く含む食品

単位:mg/100g(データ:NPO法人 うま味インフォメーションセンター調べ)

うま味成分を組み合わせると「うま味の相乗効果」でよりおいしく

うま味物質は単独で使うよりも、アミノ酸であるグルタミン酸と、核酸系うま味物質であるイノシン酸やグアニル酸を組み合わせることで、うま味が飛躍的に強くなることが知られており、それを「うま味の相乗効果」と呼びます。

例えば日本料理では昆布(グルタミン酸)と、かつお節(イノシン酸)、西洋料理や中国料理では野菜類(グルタミン酸)と肉類(イノシン酸)を組合せてだしをとり、古くから料理に利用してきました。「うま味の相乗効果」が発見されたのは1960年のことですが、それよりもずっと前から世界各地で経験的に料理に活かされてきたのです。

うま味の相乗効果

うま味調味料の配合にも活かされている相乗効果

うま味調味料の種類と表示

母乳や私たちの体にも含まれる、身近なうま味成分

初めてのうま味との出会いは母乳から

お母さんが赤ちゃんに飲ませる母乳には、グルタミン酸が非常に多く含まれています。母乳は私たちにとって初めてのうま味との出会いと言えるでしょう。
生まれたばかりの赤ちゃんは、うま味を識別することができます。味覚は身体に必要な栄養素を取り込むためのシグナルの役割をしているのです。 赤ちゃんは酸味や苦味を嫌いますが、甘味やうま味を含んだ野菜スープなどでは、その心地よい味を好むことが知られています。

私たちの身体に含まれているグルタミン酸

うま味物質の代表的存在であるグルタミン酸は、たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の一つ。それぞれのアミノ酸は鎖状につながり、たんぱく質を組成しています。
たんぱく質は人間を始め、生物の細胞をつくる主要成分。
グルタミン酸は私たちの身体の中でもつくられており、身体の中には約2%の割合でグルタミン酸が含まれています。
体重60kgの人は体内に1.2kgのグルタミン酸を持っている計算になります。

タンパク質は20種類のアミノ酸から構成されている

グルタミン酸の体内での働きをもっと詳しく!

体内で重要な働きをする「グルタミン酸」

食品を熟成させる事でうま味成分はグーンと増加

食品の熟成とうま味成分には深い関係があります。例えばトマトは真っ赤に熟すに従い、グルタミン酸が増加。肉類や魚類も時間の経過によってたんぱく質が分解されてアミノ酸の一つであるグルタミン酸が増えます。筋肉中にエネルギー源として蓄えられていたATPが分解されてイノシン酸になり、肉や魚に含まれるうま味成分が増えます。 チーズや生ハムなども熟成期間中にたんぱく質が分解されることによってアミノ酸が増加してうま味成分であるグルタミン酸が増えていくことが知られています。

真っ赤なトマトがおいしい理由

みな同じグルタミン酸を持つ仲間「UMAMI FAMILY」

生物はグルタミン酸を作っている

グルタミン酸は、ほとんど全ての食材に含まれています。なぜなら、動植物や微生物、私たち人間も含め、生物はみな、生きるために必要なグルタミン酸を、自らの体内で作っているからです。

UMAMI FAMILY

グルタミン酸は、昆布や野菜、チーズなどの発酵食品、味噌や醤油などの発酵調味料などに、特に多く含まれているます。これらの食材と「うま味調味料」は、みな同じグルタミン酸を豊富に含む仲間です。
「うま味調味料」のグルタミン酸も、食材に含まれるグルタミン酸もまったく同じ物質で、私たちの体内で区別されることなく、同じように有効に活用されます。

うま味調味料でうま味成分を簡単に活用することができる

うま味成分は私たちの生活に欠かせないものとなっています。
ただ、うま味を日々活用するためには、にぼしや昆布から出汁をとったり、食材を熟成させたりと手間暇がかかります。
そんなうま味成分を料理に手軽に活かすことができるのがうま味調味料です。
うま味調味料を活用して、おいしい料理を楽しみましょう。

コラム

うま味物質の分類(アミノ酸系、核酸系)

うま味を呈する物質は、大きくアミノ酸系、核酸系に分けられます。

  • 〈アミノ酸系〉
    アミノ酸はたんぱく質を構成する最小単位の物質。たんぱく質自体は無味ですが、それを構成するアミノ酸には甘味、苦味、うま味などを中心としたさまざまな呈味があります。うま味を呈するアミノ酸の代表的なものは、昆布や野菜類、発酵食品に多く含まれるグルタミン酸です。
  • 〈核酸系〉

    核酸はヌクレオチドとも呼ばれるリン酸を含んだ物質。生物の代謝や運動エネルギー源となるアデノシン三リン酸(ATP)が有名です。うま味物質として知られるのは、煮干し、かつお節、魚、肉類に多く含まれるイノシン酸、干したきのこ類に多く含まれるグアニル酸です。

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