うま味調味料のことなら、ここにおまかせ 日本うま味調味料協会

テーマ

郷土料理、減塩

2024年03月01日 UP

食塩相当量(1人分)

1.2g 減塩率43%(対伝統レシピ)

うま味調味料ポイント!

• 鯖缶にうま味調味料を混ぜる
核酸系うま味物質のイノシン酸を多く含む鯖の水煮にグルタミン酸が多く含まれる低核酸系うま味調味料を加え、”うま味の相乗効果”でうま味を高めた。
• 汁に高核酸系うま味調味料を加え、おいしさを高めた。
これらの工夫により、みそを半量に減らしてもよりおいしくすることができた。

◉第8回「うま味調味料活用! 郷土料理コンテスト」2023 郷土愛賞

チーム:のこのこ
所属 :長野県立大学 健康発達学部 食健康学科3・4年

審査員コメント・受賞チームの味覚評価結果はコチラ

材料2人分

  • 2カップ

  • 鰹節

    8g

  • 根曲がり竹水煮

    82g

  • たまねぎ

    52g

  • 鯖(水煮缶)

    26g

  • 低核酸系うま味調味料

    1ふり弱(0.06g)

  • 大さじ2

  • みそ

    大さじ1強

  • 高核酸系うま味調味料

    2ふり(0.2g)

作り方

  1. だしをとる。
    (沸騰直前のお湯に鰹節を入れ、ひと煮たちしたら火を止め、沈むまで待ち、さらし等で濾す)

  2. 根曲がり竹の水煮を5㎜程度に薄く斜めに切る。

  3. たまねぎを1.5cm幅、長さ2㎝程度に切る。

  4. ①のだしに②の根曲がり竹を入れて、軟らかくなるまで煮る。

  5. ④に③のたまねぎを加え、たまねぎが透き通ってくるまで煮る。

  6. 鯖(水煮缶)に低核酸系うま味調味料をふり、よく混ぜる。

  7. ⑥の鯖(水煮缶)と酒を⑤に加えてひと煮立ちさせる。

  8. ⑦にみそを加えてひと煮立ちさせたら火を止める。

  9. 高核酸系うま味調味料を⑧に加え、混ぜ合わせる。

     

    【伝統レシピの調理手順】
    ⑦で日本酒を使用しない。

長野の郷土料理「根曲がり竹のみそ汁」の特徴 (応募レポートより)

●地域
長野県の郷土料理。根曲がり竹(千島笹, チシマザサ)が採れる多雪地域。

北信地方(長野市や飯山市を中心とした長野県北部の地域)と、中信地方(松本市や大町市を中心とした長野県西部の北アルプスに接する地域)に分布する郷土料理。

●食べる機会
根曲がり竹が5月~7月に採れる食材であるため、春から初夏を中心に食べることが多い。鯖の水煮缶と組み合わせてみそ汁に仕立てる。登山者の安全を祈願し、山で行われる「山開き」のときに、ふるまうために作られた郷土料理でもある。鍋と簡易コンロとガスボンベ、鯖の水煮缶、味噌を山に持っていき、清水を利用し、収穫したばかりの根曲がり竹と一緒にみそ汁を作って食べる習慣がある。根曲がり竹と鯖の水煮缶の組み合わせが好まれ、根曲がり竹の季節にはスーパーマーケットで鯖の水煮缶が山積みで販売される。北信や中信地方の春から初夏の風物詩である。

一般家庭でもよく作られており、学校給食でも季節には提供されており、児童生徒になじみの深い郷土料理である。季節以外では、瓶詰や水煮パックの根曲がり竹が市販されているため一年を通して食べることができるが、収穫したての根曲がり竹の柔らかさや新鮮な香りのおいしさは格別である。

●由来
根曲がり竹と鯖の水煮缶のみそ汁の由来については、中信地方の小谷村での聞き取り調査(参考文献1)によると、「昭和37年ころに風吹き山の山開きを行うようになり、風吹き山には根曲がり竹がたくさん採れたので、最初の年は、根曲がり竹を具にしたみそ汁を作った。その次の山開きのとき(昭和38年か39年)に鯖缶が安いので、鯖缶を一緒に調理した。当時、鯖の水煮缶の値段は 1個50円ほどで缶詰の中では安い方だった。缶詰なので山に持参するのに都合よく、とれたての根曲がり竹とのみそ汁は、温かくてたいへんおいしかった。それが好評で、小谷村全体でやるようになり、一気に根曲がり竹と鯖缶のみそ汁が普及した」という。鯖の水煮缶と根曲がり竹を組み合わせるみそ汁は昭和38~39年頃には食べられていたらしい。

根曲がり竹は時間がたつほどかたくなりアクが強くなるため、とってきたらすぐに調理する。伝統食材の根曲がり竹については、長野市北部に隣接する飯縄町では、根元が赤紫色のものが柔らかくおいしいといわれている。一方、木島平村では根元が薄緑のものの方がおいしいといわれており、各地域でのおいしさがあり、そのこだわりも伝承されている。

家庭により根曲がり竹と鯖の水煮缶の他に、玉ねぎや卵、豆腐などを入れる。こだわりの店の市販信州みそや手作りみそで作る根曲がり竹のみそ汁には各家庭の味わいがある。北信地方や中信地方の根曲がり竹が収穫できる地域では、収穫期の六月の学校給食で郷土料理の汁として登場し、児童生徒にそのおいしさが伝承されている。

●食材
伝統食材として、たけのこの一種である根曲がり竹を使用する。関東などでは孟宗竹が一般的だが、長野県では北信地方や中信地方の山間部に根曲がり竹が多く生息している。北信地方においては斑尾山や飯縄山など標高の高い場所、中信地方では多雪地域を中心に多く収穫される。季節には、みそ汁以外の料理として、焼いたり、天ぷらなどにして食べる。味噌と相性がよい。

●参考資料
・参考文献1:中澤弥子, 長野県北安曇郡小谷村北小谷における食文化の変化一昭和16(1941)年と平成17(2005)年の聞き取り調究の比較から一, 会報食文化研究. No.7. pp.1-12 (2011)
・参考文献2:栄村食文化レシピ編集委員会. 食の宝 ばあのごっつぉ うんめえ~のし ハレのひ ケのひ. 2008年
・参考文献3:いいづな歴史ふれあい館. 令和5年度特別展図録. 飯綱町と食べごと文化.2023. pp.02   その他