うま味調味料のことなら、ここにおまかせ 日本うま味調味料協会

優勝

ラリレファーム

おやき(長野)

おやき(長野)

受賞者からのコメント

伝えていきたいおやき

おやきは、現代でも、ほとんどの人の認知度がありながら、【信州旅行で食べるもの】【長野土産】といった認識が強く、実は、コンビニに売られている【肉まん】と同じくらい手軽に、そして、健康的に食べられてもいいのでは?と疑問に感じました。この企画を通して、おやきをもっと身近に感じてもらえるようプレゼンし、次世代にも伝えていきたいと思いました。休日の日には、親子で具材を包んだりして、一緒に料理を楽しむことで、より一層楽しく過ごす時間が増え、残った総菜を餡として包むこともできる為、「健康的」「食品ロス削減」「親子のふれあい時間UP」することができる、素晴らしい郷土料理だと思います。

郷土料理の伝承と
うま味調味料の可能性

今回の取り組みを行う際、初めは、こんなに塩分を減らしても、大丈夫なのかな、と思うようなレシピだったのですが、うま味調味料がその不安を俊足で払拭し、食べた瞬間、忘れられないほどの、うま味を感じました。思い切った減塩をしても、うま味調味料が、他の食材のうま味とつながり、相乗効果で、その物足りなさを、2倍3倍に補うことができ、食前の、おいしそ~!という期待を、おいしすぎるっ!に、変化させることを実感しました。

うま味調味料は、食材の下処理(食感向上)、調味(うま味向上)、仕上げ(一体感向上)の全工程で大活躍し、料理を一層楽しませてくれる、調味料界のバランス王子だ!と、私たち家族は、うま味調味料のファンになりました。

【健康的】で【近代的】、【親子(家族)のふれあい時間UP】の、いいとこだらけなおやきを、うま味調味料が郷土料理にもたらす効果と共に、伝承していきたいと思います。

審査員総評

  • 伝承性
  • 新世代へのフィット感
  • うま味調味料の活用度
  • 受賞作品の特徴

受賞チームの味覚評価結果紹介

伝統的なレシピと減塩レシピ(うま味調味料活用)を比較すると減塩率49%伝統的なレシピと減塩レシピ(うま味調味料活用)を比較すると減塩率49%

うま味調味料の活用ポイント

おいしく減塩するために
工夫したところ

  • 当レシピ内のあらゆる食材の下処理や、調味料と一緒にうま味調味料を使用することで、短時間の加熱処理でも、食材それぞれの食感のよさをキープしながら、えぐみを抑え、切干大根(グルタミン酸・アスパラギン酸)、干しシイタケの戻し汁(グアニル酸)、鶏肉(イノシン酸)の相乗効果でうま味いっぱいの餡にした。また、生地を練ることで生まれるグルテンにも、グルタミン酸が多く含まれ、そこにさらにうま味調味料がそれぞれの工程で使用されることで、塩分なんていらない!と思えるほど爆発的においしいおやきにした。
  • 鶏肉の下味を、塩をやめて、うま味調味料を使用することで、減塩しながら、肉の臭みも消し、肉のしっとり感も向上するようにした。また、肉のイノシン酸と、うま味調味料のグルタミン酸の相乗効果も得ることができた。
  • 野沢菜漬けの塩分を下げるため、酢水に、さらにうま味調味料を加えることで、より美味しく浸透圧で減塩するようにした。
  • 伝統的なレシピの醤油の分量を4分の1にしても、うま味調味料の効果でよりおいしく感じられるようにした。
  • 生地や、蒸し焼きの際にももうま味調味料を使用することで、食べた時の餡と生地の一体感を持たせた。

次世代に伝えていくために
工夫したところ

  • 生地作りの工程を2段階に分けることで、もちもち感をさらに増し、現代人のもちもち好き(タピオカやポンデケージョなど、なにかともちもちが流行る)に添わせ、さらにうま味調味料を使用することで、噛むほどにうまい!を狙ったところ。

うま味調味料の活用以外のポイント

おいしく減塩するために
工夫したところ

  • ごま油を使用することで、味にアクセントをつけ、物足りなさをなくした。
  • 甜菜糖を使用することで、コクを深め、味全体の角をなくし、まろやかな甘さで包むようにした。
  • はごたえのある食材の切るサイズをそろえ、食べやすさ、一体感を増したところ。

次世代に伝えていくために
工夫したところ

  • 現代的に見た目を変えようとすると、わたしたちが伝えていきたい「おやき」とはちがってしまうような気がするので、あえて、昔ながらの素朴感を生かし、食べてみたら、「めちゃくちゃおいしい!」といったように、見た目にとらわれない、進化した生地・餡の、現代にあった、うま味の詰まったおやきにしたところ。
  • こねる、つつむ、手でつかんでたべる、など、特に子供たちの「やりたい!」と思う工程が多いおやきなので、自分で作ることでUPする、「達成感」の、心のうま味効果も狙ったところ。
  • 錠剤のサプリメントでは得ることのできない、ビタミン、食物繊維、タンパク質、炭水化物、ミネラルのバランスがよい、実際に口に入れて食べ、自然でおいしく、満腹感も得られるレシピにしたところ。
  • 生地を寝かせている間に餡を作り、氷水で冷やして餡を包むことにより、時短になるため、忙しい現代にぴったりなレシピにした。

材料

※うま味調味料は、高核酸系うま味調味料を使用。

作り方

  1. 【下処理】ボウルにAを入れ、ラップをかけて一晩寝かせる。ひと晩経ったらぎゅっと汁気をきり(水洗いはしない)、1㎝以下に細かく刻んでおく。(下処理による減塩率は50%にて計算)
  2. 別のボウルにBをすべて入れ、しいたけのもどし汁を作る。干ししいたけが戻ったら、もどし汁を絞り出す。
  3. 鍋にCを入れ、中火で5分ほど煮て切り干し大根をもどす。冷めたら汁気をきり、1cm以下にこまかく刻んでおく。
  4. ボウルにDを入れ、よくもみ込んでおく。
  5. 【生地作り】ボウルに中力粉(A)を入れ、熱湯をゆっくり注ぎながら菜ばしで混ぜ合わせる。さわれるくらいにまとまったら、冷めるまでおく。
  6. 別のボウルに中力粉(B)を入れ、分量の水にうま味調味料を溶かして一気に加えて混ぜ合わせ、ひとまとめになったら⑤の生地と合わせて練り、ラップをかけて30分寝かせる。
  7. 【あん作り】フライパンで、④のひき肉を火が通るまで炒める。(テフロン加工ではないフライパンの場合は、サラダ油(分量外)をひく)
  8. ⑦のひき肉に、①の野沢菜、②のもどし汁(分量の汁のみ使用、しいたけは使用しない※)、③の切り干し大根、Eの醤油(減塩)、酒 、甜菜糖、ごまを加え、強火で水分がなくなるまでさっと炒める。冷めたら、まとめた生地を作りたい数量分に分割し、それぞれ丸めておく。
    ※本レシピでは戻したしいたけは具に使用していませんが、具に使用してもおいしく召し上がっていただけます。具に使用しない場合は、他のお料理にお使いください。
  9. ⑥の生地を丸くのばす。手に中力粉(分量外)をつけながら、掌でつぶして、中心は厚めに、フチは薄くのばして、円を大きくしていく。片方の手を輪の形にし、その上に生地をかぶせて、中心に⑧の具を置き、反対側の親指でぐっと生地を押し込んだら、生地のフチ同士をぎゅっとくっつけて、あんを生地でしっかりと包む。
  10. 弱火で熱したフライパンに、ごま油をひき、口を閉じた面を下にしておやきを並べたら、強火にし、生地に焼き目がついたものから裏返していく。
  11. Fを混ぜ合わせた蒸す用の水を加え、フタをして中火で4~5分蒸し焼きにする。

〈伝統レシピの調理手順〉
①伝統的な調理手順では塩抜きは行わない。
⑥生地作りを二段階に分けない。

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